みなさんは白骨温泉をご存じですか?
白骨温泉は乳白色のお湯で有名な、長野県の温泉です。
白骨温泉の石灰の湯に入ればお肌がつるつるすべすべになると評判です。
女性だけでなく男性の私もこの温泉のリピーターになるくらい、お湯に特長がある温泉です。
今回は白骨温泉についてのレビューです。
白骨温泉インフォメーション
白骨温泉は高山と松本の間に位置する長野県の温泉です。
アクセスは高山方面からと松本方面からの両方ありますが、どちらも冬場はタイヤチェーンが必要です。
また冬は通行止めになる事もあるので、マイカーをご利用の方は注意が必要です。
高速出口からは少し距離がありますので、運転時間はそこそこ必要です。
この辺りは山と川しか無いのですが、逆に言うと、これは自然がたくさんあるという事です。
空気はとてもおいしく感じます。
温泉街には宿泊施設が数軒、観光案内所と日帰り温泉、そしてバス停があります。
白骨温泉の名前の由来ですが、元々は「白船」と言っていたようです。
お湯が乳白色なのが有名ですが、石灰が白く濁りそれが白い骨に見えた事から「白骨」とも言われるようになり、さらに大正2年には小説の中で「白骨温泉」として称賛されてその名が定着したようです。
湧き出るお湯は無色透明ですが、お湯の石灰分が白く結晶するため乳白色に変わります。
ですから掛け流しの温泉で、白く無い場合もあるようです。
時間が経つに連れて白濁していくので、うすい色から濃い色まで様々です。
効能は変わらないようですので、ご安心ください。
温泉のお湯を表現する際、「やわらかい」と言われる事がありますが、それは白骨温泉のお湯のためにある言葉です。
お湯はとても「やわらかい」です。
そして湯上りにはお肌がつっぱる感じがします。
お肌の表面もつるつるになり、男性の私でさえお肌の変化を気にするくらい、女性にはたまらない人気の温泉です。
地元の人の顔の血色やお肌のツヤも良く、なるほどと納得できます。
硫黄の匂いが強いのが苦手な方もいるようですが、慣れてしまえば問題ありません。
結構、硫黄の匂いがします。
ホンモノのお湯の証ですね。
温泉街
温泉街と言っても山の中ですので、コンビニなどは無く、「街」のイメージはありません。
観光案内所に車を停めて、歩いて回ってもすぐに見終わります。
旅館やホテルに行くには車で3~6分くらい必要です。
日帰り温泉
案内所の向かいに日帰り温泉「公共野天風呂」があります。
「露天風呂」ではなく「野天風呂」です。
「野天風呂」は初めての響きです。
日帰り温泉玄関から階段を降りて行き、川が流れる谷間まで降りると野天風呂があります。
上からも見る事ができます。
コインロッカーや洗い場も設置されていて、大人520円はお得です。
バイクツーリングを楽しむ人に人気で、バイクで来て、お風呂に立ち寄って目的地に向かう人もいるようです。
おみやげ屋さん
日帰り温泉玄関の横に唯一のお店、おみやげ屋「白骨齋藤売店」があります。
昔の駄菓子屋を彷彿させる味のあるお店です。
地元のお味噌やお酒の他、ご当地の暖簾や下駄などが売られていました。
都会では見かけなくなったこの雰囲気は大変貴重な感じがします。
宿泊施設
この辺りの宿泊施設は、わずか数軒程度です。
私は白骨温泉を訪れるのはこれで3度目です。
その都度、違う宿を選んで楽しんでいます。
今回は「白船グランドホテル」にお世話になったので、その内容を中心に宿泊施設を案内します。
週末の目安料金を記していますが、時期やプランにより価格は変動しますのでご注意ください。
白船グランドホテル
白骨温泉はどちらかと言うと老舗旅館が多い中、こちらは名前の通りホテルです。
ロビーや廊下も新しく、一般の人向けに間口が広い施設です。
お部屋も10帖と広縁があり、夫婦2人には広々とくつろげるお部屋です。
お風呂はもちろん、お部屋に小さなキッチンまで付いていて至れり尽くせりです。
ちょっと話は逸れますが、部屋風呂のドアに次のような張り紙がありました。
お風呂のお湯が出るまで20~30分!?
部屋風呂は利用しなかったので、試していませんが、洗面所のお湯は数秒で出ました。
最後まで謎のまま、確認しなかった事を後悔しています。
一番の目的は大浴場ですので、早速入浴しました。
大浴場の入り口に「湯上りルーム」なるものがあり、風呂上がりに男性が女性を、また女性が男性を待つのに利用されています。
内湯は檜の香りが漂う乳白色のお湯でした。
露天風呂は開放的で透明のお湯です。
2つの源泉が楽しめます。
お風呂上りに部屋に戻る際、妻が「家族風呂」なる貸切風呂を見つけると、すぐにフロントへ予約を入れました。
有料とも知らずに…。
貸切風呂は有料で2,200円が必要です。
貸切風呂にも内湯と露天風呂があり、こちらは硫黄の匂いが強いです。
乳白色のお湯に癒されました。
家族風呂は撮影許可をいただいて撮影しました。
家族風呂内湯
家族風呂露天
温泉三昧でお湯をハシゴしたのでふやけるところですが、白骨温泉のお湯はそうではありません。
顔が突っ張ってきてシワが伸びている気がします。
引きつった笑い顔?のような感じです。
お風呂の後は夕食です。
食前酒の山ブドウのぶどう酒はとても濃厚で、少ない量でもクラっと来ます。
お造りや山の幸、お肉も付いていてとても満足です。
山ブドウの葡萄酒を妻からもらい、その代わりにおかずをたくさんあげました。
最後に出てきたのは「生姜ご飯」と「岩魚」です。
生姜ご飯って聞いた事も無い響きで、味が想像できません。
岩魚は川魚で、新鮮な水が流れる川の上流で獲れます。
さすがに信州の山の奥深いところですので、水は澄んでいて魚はとても美味しかったです。
今まで食べた岩魚で1、2を争うくらい良かったです。
ちなみに岩魚に良く似た【岩魚】が美味しかったのは、奥三河の湯谷温泉です。
その記事はこちらに書いていますので、参考にしてください。
お腹が膨れて苦しいので、夜と朝にそれぞれお風呂に入りました。
お肌がてっかてかです。
ぐっすり眠った後の楽しみは朝食です。
それを聞いただけで美味しく感じます。
和食なのですが、デザートまで付いて本格的でした。
茶碗蒸しってよく夕食でお目に掛かりますが、こちらでは朝食に出てきました。
どれもバランスよく頂けたので良かったです。
あと、ここでもこぼれ話があります。
食事を済ませ、お茶を飲もうと妻が、側にあった急須に手を伸ばした時、仲居さんがこちらに来ました。
仲居さんが急須に手を掛け、そこで発した一言に大変驚きました。
想像していたのは次の2つです。
A:「そんな事してもらっては、私が叱られます!」
B:「私がやりますので、お客さんは触らないでください」
Aだと嫌だなぁっと思いながら聞いていましたが、どちらでもないとても素敵で素晴らしい対応をしてもらいました。
その魔法の言葉は
「甘えてくださいね」
です。
何ともイヤミが無く、気遣ってくれている表現に感服しました。
たかだかお茶を入れるだけの行為ですが、こういったサービスが心を和ませてくれるとつくづく実感しました。
これが旅行の醍醐味のひとつでもあります。
妻も同じところに共感していたらしく、帰りの車の中で話題になりました。
仲居さん、どうもありがとうございます。
料金は2万円弱~です。
ゑびすや
こちらはさらに山を奥に入ったところにある、隠れ家的存在のちいさなお宿です。
全て広々とした和室(畳)で、白骨温泉を一望できる位置にあります。
大浴場と露天風呂があります。
露天風呂付きのお部屋もありますが、私が泊ったのは普通のお部屋です。
料金は20,000円~です。
秋の紅葉時期がおすすめです。
新宅旅館
こちらも山深いところで、自然が魅力の旅館です。
ゑびすや同様、山の高台にあるので見晴しが最高です。
落ち着いた佇まいで、見た目は和風ですが洋室(ベッド)もあり、ご年配の方に重宝されています。
多くは和室ですが、露天風呂付客室もあり、部屋数は少ないですが部屋タイプは豊富です。
四季折々の山菜や、信州名物の蕎麦が振舞われます。
お値段はお部屋タイプにより異なりますが、18,000円~25,000円くらいです。
つるや旅館
こちらも秘湯の宿の匂いがぷんぷんする、魅力的な旅館です。
すぐ隣に川が流れていて、とてもいい雰囲気です。
以前この旅館を利用した時、駐車場に車を停めた途端、興奮したのを覚えています。
ただ、昔ながらの老舗旅館、エレベーターはありませんでした。
2階建てなので必要ないのですが…。
つるや旅館のお湯は、まるで絹のようななめらかな泉質で、別名「絹の湯」と呼ばれています。
他の旅館とお湯の質が違うのは、先にも述べたように、空気に触れる時間や内壁に触れる面積などで変わってきます。
白骨温泉でも数少ない自然湧出のお湯が自慢で、他との差別化を図っています。
大浴場は檜で、木の香りに癒されます。
料金はこの付近では少々お高い、30,000円~43,000円です。
お肌に手間とお金を掛ける事ができ、お肌つるつるすべすべに憧れる人はこちらがおすすめです。
寄り道
ひるがの高原SA
高速道路のサービスエリア「ひるがの高原」に立ち寄りました。
長時間ドライブのトイレ休憩です。
標高874mで、涼しい風を感じました。
トイレを出ると、妻がソフトクリームを買っていました。
食べる事だけは忘れません。
実は白骨温泉周辺は何もありません。
白骨温泉の近くに小さな滝を発見しました。
道路の横を水が流れている感じです。
その他、一番近くの道の駅は約20km離れた「風穴の里」です。
こちらではとても珍しいものが無料で見学できます。
それは「風穴(ふうけつ)」です。(かざあなではありません)
そもそも風穴とは?
風穴とは、山の斜面から冷涼な空気が流れているのを利用した、いわば冷蔵庫のような役割をする小屋の事です。
半地下で骨組みと屋根を被せ、冷たい空気を溜め、内部の温度が8℃くらいに保つようになっています。
江戸時代ではそこに野菜などを入れ、保管していたと言われています。
その風穴がこの道の駅風穴の里から700m離れたところにあり、無料で見学する事ができます。
太鼓橋を渡り、道を進んで行くとありました風穴です。
冷蔵保存が目的ですので本来は何もありませんが、ここにはテーブルなどが置かれています。
この時の温度は約10℃でした。
ひと通り見て道の駅に戻ってみると、こんな看板がありました。
えっ!?どういう事?
熊に出遭ったらそっと逃げましょうって、そんな事できますか?
腰をぬかしてしまいます。
順路の最初のところに貼ってください。
せっかくなので、道の駅の食堂「そばの花」で食事をしました。
私が食べたのは盛りそば大盛りを半分くらいと、ネマガリダケの天ぷら1本、山賊焼きバーガーはたったの一口です。
妻に言わせると、「安いけど、お腹いっぱい!」だそうです。
そりゃお腹いっぱいになりますよ。
でもすぐに食べたくなるのが十割そばのいいところです。
お取り寄せはこちら
お蕎麦はさすが信州、とても美味しかったです。
お蕎麦も色々ありますが、私は信州の白っぽい蕎麦が大好きです。
以前、松本城の近くでもお蕎麦を美味しく頂きました。
その記事はこちらです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
白骨温泉は山の中の温泉ですので、ほとんどの人が車で訪れます。
鉄道が通っていない事もあり、訪れるのに躊躇する方が多いのも事実です。
しかし温泉のお湯は最高です。
旅行というものは、ご当地の食事や風景、人柄、文化、歴史など見るポイントがいくつもあると思っています。
温泉のお湯と言うポイントで見ると、白骨温泉がダントツです。
私にとって、また全国の女性リピーターにとっても無くてはならない温泉です。
入浴後、お肌のハリがはっきりわかる温泉は白骨温泉です。
まだお越しでない方はぜひ、お試ししてはいかがですか?
それでは良い旅を!
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